元エホバの証人二世ルデアの遺言

元エホバの証人二世の行動および状態に対するその態度と心理のブログ

エホバの証人の子どもとして 4(恋愛 1)

前回は孤食したことについて書いたが、孤食をする前には普通に「この世の友達」と言われている避けるべき人たちと接していた。

孤食を始めたのは中学校二年生になった時で、中学校一年生の頃は、この世の友達は普通に存在していた。もちろん母親には内緒だった。

 

奉仕の僕や長老兄弟、年配の姉妹たちなどいろいろな人たちからエホバの証人として「教育」を受けることにより、この世的なものをしてはいけないことを重々承知で教えられてきたが、それでも僕の家庭内では許されたものがあった。

 

テレビゲームだ。

 

テレビゲームに関してはエホバの証人の家庭環境的に NG な家庭が多かったが、何故か僕の家庭ではそれは許可されていた(だが、ファミコン版のドラゴンクエストIII に関しては兄により禁止されていた。恐らくリセットボタンを押しながら電源を消す作業を僕と弟が忘れると思ったのかもしれない。それをしないとデータが消える仕様だったから)。

時代はファミコンからスーパーファミコンに移り、兄はゲームを余りしなくなり、弟と僕でよく遊ぶようになった(エホバの証人では禁止されるべきであろうストリートファイターII などもよく弟と対戦していた)。

そして、今で言う JRPG(日本的ロールプレイングゲーム)にハマり、ファイナルファンタジー IV やロマンシングサガなどにハマり、「この世」と言われる同級生と、テレビゲームに関してのとりとめのない会話も出来るようになった。

 

当時はテレビゲームに関してはネガティブというよりも「暗い人がするもの」というイメージが強かったが、この世の友達は暗いというよりも笑顔が明るく楽しく、次第に距離が縮まっていった。

 

そして、とある女子生徒と出席番号が同じだったので、席が近く時々話をしていたのだが、話をしていくうちに、その彼女も JRPG をよくするということだった。それから、この世の友達も交えて、よくゲームの話をするようになった。友達の名前は O と言い、彼女の名前は Y と言った。僕を含め、O と Y とでゲームの話が盛り上がり、仲良くなっていった。そして、O と仲が良い友たちとも仲良くなっていった。

 

僕と Y とで机を挟んでゲームの話をして盛り上がっている時間が増えてゆき、席替えの時には寂しさがよぎったが、昼休みになったら僕の方から Y のところでよくゲームの話をした。

とある時、どういうシチュエーションだったかよく覚えていないが、椅子に座り、僕と Y とでゲームの話をしている最中に Y の方から僕の足に自分の足を乗せてきた。机があったので周りには Y の足が僕の足に載っていいるのは見えなかっただろうが、僕の心臓はバクバクした。

それから僕は彼女、Y に恋に落ちていることに気づいたが、それと同時にエホバの証人としてはダメな心情であることから、葛藤に苦しむことになる。彼女は「この世」の人だから。

 

それから僕は意識的に Y と軽く距離を取り、O とその友達とは表面的に付き合い、それから徐々に同級生たちからも距離をとりはじめた。

学年が上がったと同時にクラス替えになり、独りで食事をとることになり、前回の孤食に至るのだが、Y への恋心はずっと残ったままだった。